身近なところで、子ども発達が遅れているという話をよく聞く機会が増えています。
原因は何なのか・・?
私なりにまとめてみましたので、これから子どもを持つ方や
子育て中のパパママに知ってもらいたいと思い書いてみました。
はじめに
現代の農業において、農薬は不可欠な存在となっています。
農薬の使用により、作物の病害虫を抑制し、効率的な農作物生産が可能になっているというメリットがあります。日頃スーパーに買い物にいくと、常に生鮮野菜が並んでいるのが当たり前ですし、安定した供給をするには農薬の恩恵を受けていることになります。
一方で、最近では、農薬が環境汚染や人体に与える悪影響などの問題を引き起こしているという報告があります。
特に、ネオニコチノイド系(通称:ネオニコ)農薬が引き起こす発達障害への影響が注目されています。本記事では、ネオニコと子どもの健康について考えてみたいと思います。
農薬の種類と危険性
農薬には、殺虫剤、除草剤、殺菌剤などがあります。
これらの農薬は、作物を病害虫や雑草から守り、収穫量を増やすために使用されます。
しかし、農薬は人間の健康にも影響を与える可能性があります。
例えば、残留農薬が作物から摂取され、体内に蓄積されることによって、
健康被害を引き起こすことがあります。
この蓄積量も個人の体質によっても許容量も異なります。
とくに子どもはこの許容量が大人に比べて少ないので、
体を作っている成長期には最も気を付けなければならないと思います。
ネオニコチノイド系農薬は、1990年代に開発された新しい種類の農薬です。
この農薬は、神経毒性を持つ化合物であり、主に昆虫を駆除するために使用されます。ネオニコチノイド系農薬は、現在、世界中で最も広く使用されている農薬の1つです。
しかし、この農薬には、環境への影響や人体への影響が指摘されています。
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1993年に日本でネオニコ系農薬が使用されるようになった、
ここが災いの転機になりました。
最近の研究により、ネオニコチノイド系農薬が子供の自閉症スペクトラム障害(ASD)の発症リスクに関連している可能性があることが示されています。
しかし、自閉症スペクトラム障害(ASD)の発症には複数の要因が関与しており、
単一の要因である農薬の使用のみで発症リスクを特定することはできません。
したがって、食品からのネオニコチノイド系農薬の摂取が
ASDの発症リスクをどの程度増加させるかについては、
現在のところ確定的な結論はありません。
しかしながら、子供の健康を考慮する場合、
ネオニコチノイド系農薬の使用に関しては注意が必要です。
食品安全基準に準拠した農薬の使用が推奨されており、
より安全な農薬や有機農法の採用が奨励されています。
影響の検証方法と研究結果
ネオニコチノイド系農薬の発達障害リスクについては、
動物実験による研究が行われています。
ネオニコチノイド系農薬を摂取したラットの脳には、
神経細胞の発達に必要な栄養素の不足が見られることが示されており、
これが発達障害の原因となる可能性があるとされています。
また、ミツバチの場合も、ネオニコチノイド系農薬の摂取により、
行動や学習能力が低下することが報告されています。
人間を対象とした研究
人間を対象とした研究については、まだ十分なデータが得られていません。
しかし、一部の研究では、妊娠中の母親がネオニコチノイド系農薬に曝露されることが、子どもの神経発達に影響を与える可能性があることが示唆されています。
たとえば、2018年に発表された英国の研究では、
母親が妊娠中にネオニコチノイド系農薬に曝露された子どもは、
5歳時に認知機能の発達に遅れが生じる可能性があることが示されました。
一方で、ネオニコチノイド系農薬と発達障害の因果関係を明確にするためには、
さらなる研究が必要であると指摘されています。
特に、ネオニコチノイド系農薬に曝露された子どもの長期的な追跡調査が必要であるとされています。
ヨーロッパ、日本、アジア、アメリカの区分でのネオニコチノイド系農薬の考え方と現在の使用について
地域 |
考え方 |
現在(2022年)の使用状況 |
ヨーロッパ |
ネオニコチノイド系農薬の使用を禁止し、代替手段を模索している |
2013年以降、ほとんどのネオニコチノイド系農薬の使用が禁止されている |
日本 |
ネオニコチノイド系農薬の使用を制限しながら、代替手段を模索している |
使用は許可されているが、食品中の残留基準が設定されている |
アジア |
ネオニコチノイド系農薬の使用に関する規制は緩い |
中国、インド、タイ、マレーシアなど、アジアの多くの国で使用が許可されている |
アメリカ |
ネオニコチノイド系農薬は一般的に使用されている |
一部の州で一部のネオニコチノイド系農薬の使用が制限されているが、基本的には使用が許可されている |
※上記の表は、地域ごとの一般的な考え方と現在の状況を示していますが、個々の国や地域によって細かい規制が異なる場合があります。
日本もEU諸国と同じように、「予防原則」に沿った取り組みをしてもらいたいです。
- バイヤー(Bayer AG): ドイツの企業で同社の製品である「イマクトリン(Imidacloprid)」は、最初に商業的に利用されたネオニコチノイド系農薬を作ったようです。
- シンジェンタ(Syngenta AG): スイスの企業で、同社の製品である「タクロライム(Thiamethoxam)」や「クルタミン(Clothianidin)」など、多数のネオニコチノイド系農薬を製造しています。
- バスフ(BASF SE): ドイツの企業で、同社の製品である「フィプロニル(Fipronil)」は、ネオニコチノイド系農薬とは異なりますが、一部の国では同様に問題視されています。
日本では、ネオニコチノイド系農薬を製造している主要な企業
- バイヤークロップサイエンス株式会社: バイヤーの子会社で、同社の製品である「ガウチョ(Imidacloprid)」や「モシキロイド(Thiacloprid)」などを製造・販売しています。
- シンジェンタ株式会社: シンジェンタの日本法人で、同社の製品である「アクタラ(Thiamethoxam)」や「プレマントIS(Clothianidin)」などを製造・販売しています。
- 日本バイエル株式会社: バイヤーの日本法人で、同社の製品である「リザーブグランール(Imidacloprid)」や「トリプルアクション(Thiacloprid)」などを製造・販売しています。
まとめ
ネオニコチノイド系農薬が子どもの発達に及ぼす影響について検討してきました。
ネオニコチノイド系農薬は、害虫に対して高い殺虫効果を発揮するために
世界中で使用されていますが、その一方で、その使用に伴うリスクも指摘されています。
子どもの発達に関する研究においては、ネオニコチノイド系農薬と
自閉症スペクトラム症に関する関連性がよく研究されています。
しかし、その影響については未だ明確に解明されていない部分が多いです。
一方で、動物実験では、ネオニコチノイド系農薬の暴露が
行動障害や認知機能障害、神経発達の遅れ、脳の構造的変化などに
関連していることが示されています。
ネオニコチノイド系農薬が子どもの発達に及ぼす影響に関する研究は、
今後も継続的に行われていく必要があります。
また、農薬の使用に関しては、効果だけでなく、リスクについても適切に評価し、
その上で適切な使用方法を確立することが重要であると思います。
農業において、ネオニコチノイド系農薬は害虫駆除において
高い効果を発揮していることは事実です。
しかし、その使用が子どもの発達に及ぼす影響については、今後も注目が必要です。
農薬の安全性を確保するためには、科学的な研究に基づく適切な評価が必要であり、
農業と健康の両立を目指すことが求められていると思います。
おわりに
子どもの健康は親の知識量に比例するのでは、、と思います。
広告を鵜呑みにせず、自分で調べてみるのが良いと思います。
この記事が誰かの調べるきっかけになったら嬉しいです。
ここまでお読みいただき有難うございました!!